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 北村保子 議員活動報告

平成20313日、北村保子は市議会総括質疑において発言する機会を得ました。以下にはその時の趣旨を記し報告致します。

@学校給食について
私が以前より推奨してきたスチームコンベクションオーブン(ホテルのレストラン等で使用されているオーブンで、本格的な調理が可能)が各学校厨房に設置されることになりました。この事はより美味しい給食が児童生徒に供されることになることから大いに評価できると考えます。が、この機械の全市小学校養護学校導入にわずか四年間しか期間が設けられていないということに関しては事性急に過ぎはしないかいささか不安を感じます。機械を使いこなすには相応期間を要するからであります。当初導入四校の成功事例を見極めながら徐々に進めて行くべきだと思うのですが、、、
平成
20220日、文教委員会にて市立小学校の学校給食が民間委託されることの結論が持たれました。そのことを受け、民間委託が遂行される上での私の懸念する所を述べました。
民間企業は利潤を追求し消費者の信頼を獲得することに懸命になる組織であるから委託することそのものには異論はないのですが、ここに至るまでの議論の中で、市長公約である「財政再建」ばかりがクローズアップされ、給食サービスを受ける子どもたちの健康や食品アレルギーに関することの議論がまだ充分だとは思えず、業者選定の上ではこれらをしっかりと押さえたものにして欲しいとの指摘を致しました。厨房設備整備が中途半端なものにならないように、また委託業者は有能な人材を有する会社を選定するように、以上も指摘致しました。
また、オーブン導入や昨今の物価上昇、より安全な食材の確保の観点から、給食費の値上げは検討しなくて良いのか、少なくとも将来的に値上げも有り得ることの保護者への説明が必要なのではないかとの指摘も致しました。

A特別支援教育について
平成194月、「特別支援教育」が学校教育法に位置付けられ、身体障害や知的障害を専門とした障害児学級は特別支援学級へ、盲・聾・養護学校は特別支援学校となり、対象範囲を更に拡充し発達障害者(LDADHD・アスペルガー等)にも及ぶようになりました。これに対し市が、特別支援員を5名増員し20名としたことは大いに評価できると思いますが、県は行革を推し進める中、このことに関する補助金を三年間に渡り減額するとしています。補助金が減額されても市は単独でこれを維持すべきであるし、ボランティアを活用するにしても有償にするか、学生であれば学業単位になるように大学と連携を持つようにするとか、なんらかの手段を講じなくては人材の確保が難しくなることを指摘致しました。
尼崎養護学校の市内移転が計画されていますが、市内にある方が特別支援教育を推進し易いことは明らかです。ですから市内移転については異存の無い所でありますが、、、今更ですが、私は県が県立特別支援学校を尼崎に誘致しようとした時に、尼崎はもっと積極的に手を挙げるようにしなくてはならない、と言って参りました。しかし、市長はその時、消極的で結果は熱心に働きかけた芦屋市に奪われてしまいました。
市長の行政手腕を疑う所ですが、後手にまわった以上仕方がありません。諸条件を整え、より迅速な市内移転実現を期待することを告げました。


B青少年施策について
青少年の夢と希望を育むための施策は大切だと思いますが、それを支える青少年センターの老朽化が著しく、またその事業も停滞しており、管轄を教育委員会から市長部局に移管したことによる効果が全く現れていません。県は現在、行革の中で凍結となっているものの、尼崎臨海部緑の森に新規で「大型子ども館」を誘致しようとしています。これにも市長は消極的ですが、青少年に係る組織が市長部局にあるのであれば、また市単独で財源が確保できないのであればなおのこと、やはり積極的に知事に働きかけて行くべきでないか、との指摘を致しました。


C学力向上と教員資質向上について
全国で実施された学力考査で、尼崎市の学力は中学校において課題がある、ということが判明しました。中学校における教育はその下の小学校、その上の高等学校に通う生徒たちの学業に取り組む姿勢に大きく関与することから、公教育への信頼の要として位置付け、注力するよう指摘致しました。また、尼崎市は中核市になるための準備を進めていますが、将来そうなった場合、現在県が実施している教員採用試験を尼崎で実施することも起こり得ます。その時尼崎で就職を希望する人材が果たして集まるかどうか懸念する所であります。常日頃、教員研修を積極的に行い、教員が自らの資質向上に余念なく、生徒も先生の姿を見て習う、、、そういった良好な学習環境を創出することが、有能な人材を確保することにつながり、若年層ファミリーの他市流出を防ぐひとつの手立てとなることを指摘致しました。


D城内地区まちづくりについて
阪神尼崎駅南歴史文化ゾーンは、昭和58年シビックゾーン構想に位置付けられ、「歴史的・文化的価値のある地域の資源」を生かして取組みを進め「個性と魅力あるまち」をつくるとされていますが、平成2年の中央図書館が建設されて以来目立った進展もなく放置されているのが現状です。これが平成17年度に、市民・事業者・行政の協力による「城内地区まちづくり懇話会」から提言がなされ、18年度には庁内検討会議が設置され提言内容について検討されてきた
ということで、ようやく腰があがった感じが致します。城内地区にはアールデコ様式やモダンルネサンス様式の建築物がありこれらを耐震補強など整備し、まちづくりに活用することは大変良いことだと思いますが、庁内検討会議では20年度から概ね10年間で整備を進めていくとしているので、これは10年もかけずに早期にやり遂げるという気構えで臨んで欲しいことを告げました。

平成20年3月

『Yaccoのおもい』6>
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